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| HAMPI−クライミング編のその3 | |||||||||
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環境にも慣れてきて、クライミングモードになったとはいえ、毎日登れるわけではない。自分の体の調子を見ながら、1週間に2日ぐらいはレストが必要となる。で、レストの日には何をするかといえば、特別に何かすることがあるわけではない。メインバザールを歩いて店を冷やかしたり、観光したりするのだが、やっぱり暑いので、朝夕ぐらいしか行動する意欲がわかない。一日部屋の前で寝そべって本を読んだり、道行く奴らを眺めたりしているといつの間にか一日が過ぎていってしまう。そんなある日、一緒に登るようになったクライマー仲間から、暑いので湖に泳ぎに行こうと誘われる。湖まで4キロほど。レンタサイクルを使って20分ぐらい。泳げば涼しいのはわかるけど、行くまでがつらくて暑すぎるので気が進まなかったが、することもないので付き合って行ってみる。湖は人造の貯水湖で、水は緑色で大してきれいではないのだけれど、着いてみるとその周りのボルダーに驚いた。これまたさらに登りつくせないほどのボルダーが360度にわたって広がっていたのだった。 Hampiではこのエリアに限らず、手付かずのボルダーはあちこちにいくらでもある。むしろみんながトライする人気課題のほうがまれだ。日本では何かひとつの課題を打ち込みそれを落とすことを目的としてボルダリングしてきたが、ここでは全く違う楽しみがある。ビデオで見た課題を見つけ、それを落とすことを目的として、日本でやっているようなやり方でも楽しいのだが、それよりも初めての岩を自分で面白そうなラインを見つけて登るほうが面白く感じた。それは開拓の楽しさでもなく、有名な課題や高グレードのものを落とすというステイタスのようなものを求めるよりも、ただ純粋に登ることを楽しめるからだ。このときは自分が欲望から解放されて、純粋にこの岩を登りたい、このラインを登りたいと感じることができた。
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一緒に登っていたドイツ人のUliはフォンテーヌブローでBIGBOSS(7c)を登るくらい強い奴なのだが、特にその純粋に登ることを楽しめる奴だった。そいつの影響も あってか、嬉々として難しいのはもちろん簡単なのも登り、夢中になってクライミングの話をしていると、まるで子供のころにその辺の野山で遊んでいたころに戻ったように感じることができた。 このレイクエリアに行くようになったのはこのツアーももう後半に入ってからだった ので、問題はとにかく暑いことと、長いチャリンコ漕ぎだった。涼しいのは日の出前だけ。といっても気温は30度以上ある。7時ぐらいに太陽が顔を出し、日が差し始めると気温は徐々に上がり、9時には大体40度を越える。湿気がほとんどないので日陰はわりと涼しく、日中は昼寝だ。町もほとんど人通りがなくなる。たまに何かの間違いで外を歩いていると、インド人に「そんなことしていると、死ぬぞお前」と声をかけられる。怖いので日中の気温は測ったことがない。夕方は日の沈む直前少し涼しくなるが、それでもようやく40度をきるぐらい。 そんな状況で、暑さが体力を奪うということを身をもって感じた。日本で夏バテなどといっているが、そんなものは軽い軽い。気力でどうにかなる。最初は朝と夕方登りに行っていたが、まずそれが夕方だけになり、今度は夕方だけのクライミングの時間がどんどん短くなり、最後にはチャリンコを漕ぐ気力がなくなり、贅沢にバイクを借りて2,3本登ってへとへとになって帰ってくるのだ。 |
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さてそのレイクエリアだが、午後になると湖の南側が完全に日陰になるところで、岸辺から小高くなった丘までボルダーがゴロゴロとある。水流に磨かれたのか、スローパー系の課題も多い。ここでは先に述べたように、通った割にはトライした課題はそれほど多くない。Uliが最終的に登ったのだが、7cぐらいのスローピーなカンテの課題とやはり同じぐらいのクリンピーなエッジのみのフェースの課題をよくトライした。がしかし、時間、気力、体力すべてが下降していく中でどんどんダメになってしまった。一回目のトライが一番よくて、よーしと思ってもう一度トライするとぜんぜん力が入らなくなったりした。もっと強くなって、もう少し条件がいい時期に戻って来たい。最後の最後にこれは初段ぐらいだと思うが、エッジ系のフェース課題ができたのがうれしかった。体幹の力を振り絞り、指先の力も、足の先も自分で意識して力を込めなければならなかったのだが、その状態で力の入っていないほうの足でバランスをとるというムーブで、何回も落ちたのだが、こんな状況ですべてが調和してできたときの満足はひとしおであった。
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そして、これでHampiでのクライミングタイムは終了となった。 |
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