
最初に
報告が大変遅くなってしまったことを、お詫びいたします。自分が担当するようになってから、二度目のザ・ノースフェイス/A5カップを終え、昨年に比べ気持ちの上では余裕があるのかな、と思っていたら、とんでもない、体の疲れはとっくに取れていたのですが、気力が回復するのにずいぶん時間がかかってしまいました。
今年は昨年とほぼ同様、2月の3、4日の日程で開催しました。セッターもいつものメンバー平山ユージ、小山田大、飯山健治、小沢幸雄、木村理恵、嵯峨敦、に今回はキッズ課題のスペシャリストとして徳永信資、助っ人として若手の小澤信太が加わり豪華な布陣。演出もこれまた恒例となった、雪月華のNOISEさんを中心としたDJ、VJが大会を盛り上げてくれました。昨年は345名もの選手に参加いただき、果たして今年はそんなに集まるのだろうか、という不安もありましたが、実際締め切ってみると380名のエントリーがあり、うれしいと同時に、これは大変だぞ、と思わされました。最終的に参加者は351名と昨年よりも微増というところでしたが、キッズクラスとエントリー男子クラスの増加が大きく目立ちました。
さて、大会初日はそのキッズクラスと、エントリークラス男子、そして最大参加者数のミドル男子のクラスの競技が行われました。キッズクラスの中でも幼稚園クラス(キッズ1)、小学校1・2年生クラス(キッズ2)は例年のように、ボルダーエリアではなく、リード壁の下部を競技エリアとしたのですが、人数が多く父兄の方々を含めて大混雑してしまいました。選手のレベルもかなり高く、キッズ2クラスでは3名が全完登となり、予想外の決勝が行われました。それでも決着がつかずに、上のクラスの課題で行われたスーパーファイナルでは、尾上匠選手がすばらしいクライミングで優勝を決め、この日一番の注目を集めました。小学校3・4年生クラス(キッズ3)、5・6年生クラス(キッズ4)、エントリー男クラスは特に昨年よりも増加が目立ったクラスで、昨年まではエリアを分けて同時に行えた予選も、今年は別々にせざるを得ませんでした。何とか時間の調整もでき、その分スムーズに進行したのではないかと思います。ここまでのクラスは、今後も増加が見込まれる為、それに合わせた運営が必要だと痛感させられました。
この日のメインは男子ミドルクラスです。昨年は100名以上の出場があったこのクラスも、今回は30人減って73名。昨年とは違って、飛びぬけた人はいなかったようで、全体的なレベルも、昨年ほどは差が広くないように感じました。これはミドルとエキスパートの間の選手の出場が少なかったのではないかと思います。クラスの構成については、前々から感じてはいるのですが、今回はより強く感じることとなりました。これも今後に向けた大きな課題です。さて、そのミドルクラスでは昨年決勝に進出した、ストマジホームの田中忠信選手が見事に優勝しました。最後の決勝課題は、平山ユージさん過去の名作再現課題、レイダウン初段でした。これを何と一撃。大会でさらに成長されたのではないでしょうか。
2日目は2007年度のB-SESSION第2戦となる男女のエキスパートクラスと、女子のミドルクラス、エントリークラスの競技が行われました。例年女子の参加が少なく、唯一増加したエントリークラスで18名、エキスパートクラスは16名、ミドルクラスにいたっては13名という寂しいエントリー数でした。エントリー女子のクラスでは、全完登者が3名あり、こちらも予定外の決勝を行いました。男子でもそうでしたが、エントリークラスは特に上と下の差が大きかったようです。逆にミドル女子は飛びぬけた選手が無く、これまた男子と同じような結果になりました。そんな中で、ホームの平井真美選手と小学生の飯田あづみ選手が最後まで残り、飯田さんが2手差で優勝しました。
そして、いよいよメインのエキスパートクラスです。女子クラスは野口啓代選手と尾川智子選手が圧倒的な安定感で予選を終え、決勝では野口選手が僅かの差で優勝。3位にはこれまた予選を好成績で通過した池田結花選手が入りました。上位選手と下位選手の差は大きく、参加選手が少ない状況もそこにあるのではないかと思いますが、下位の選手には奮起していただいて、少しでも上位を目指していただきたいと思います。
男子の参加者数は69名とこちらも少し減ってしまいましたが、有力選手のほとんどが参戦し、まさに日本一を決める大会になりました。レベル的には世界にも匹敵する選手だと思います。その男子エキスパートはミドルクラスと同様、予選、準決勝、決勝とどんどん選手を絞り込んでいく方式。予選は8課題。ここで69名が27名に絞られました。そして、準決勝4課題で決勝進出者11名が決まりました。ここからオンサイト、サドンデス方式で4課題の決勝が行われ、1課題目では岡野寛選手を含む5名が脱落、2課題目では杉田雅俊選手、保科宏太郎選手が姿を消しました。残るは4名ここまで決勝はすべて完登している茂垣啓太選手、昨年の覇者松島暁人選手、昨年の年間チャンピオン渡辺数馬選手に唯一ユースで残った堀創選手です。3課題目ではこれまた茂垣選手が完登。松島選手、渡辺選手は同着でしたが、2課題目の結果により渡辺選手がファイナルへ進みました。ファイナルではなんと茂垣選手が一撃で完登。決勝では圧倒的な強さです。渡辺選手も意地の完登。セッター平山さんの思惑通り?のスーパーファイナルへもつれ込みました。ここでも茂垣選手は完登し、渡辺選手は及ばずに勝負が決まりました。
2日間の大会を終え、いろんな課題があることに気づかされました。どのクラスにも言えることですが、多様化する選手の層にあったクラス分けができていない点、これは参加選手もどのクラスに出るべきか迷うのではないでしょうか。今回は特に土曜日に出てしまったキャパの問題。競技の公平性など。とても簡単には解決できる問題ではないのですが、いろいろと考えていきたいと思います。最後になりましたが、本当に多くの選手の方に参加しいただきました。選手あっての大会です。皆さん本当にありがとうございました。開催するほうはもちろん大変ですが、すばらしいドラマを見させてもらえる、この一点がスタッフの原動力となっています。そして、ユージさんをはじめとするセッター陣、演出のDJ・VJチーム、ゴールドウィン社、裏方で走り回ったストーン・マジックチーム、みんなの頑張りがあってこの大会ができました。本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
2007年3月
ストーン・マジック店長
矢崎 慎一
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